本記事では、1998年から2001年にかけてドリームキャストで発売された数ある名作の中から、おすすめの作品を年代別にご紹介します。サバイバルホラーからアドベンチャー、アクションまで、今遊んでも新鮮な驚きがある作品を集めました。
それぞれのソフトの魅力や特徴を詳しくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
1998年
ドリームキャストのローンチイヤーであり、次世代機の圧倒的なパワーを見せつけた年です。
July(ジュライ)
| 発売日 | ジャンル |
| 1998年11月27日 | 世紀末アドベンチャー |
ドリームキャスト黎明期に登場したテキストアドベンチャーです。物語は、6年前にロンドンで起きた痛ましいバス爆破テロ事件が発端となっています。この事件で妹を失い、母親も植物状態になってしまった青年・高村誠の心の闇とサスペンスが描かれています。
本作の特徴は、高村誠ともう一人の謎めいた主人公「ヨシュア」という2人の視点をザッピングしながら物語を進めていく点です。多角的に事件を追うことで、少しずつ真実が浮き彫りになっていく過程が楽しめます。
キャラクターデザインにはトニーたけざき氏と梅津泰臣氏を起用しており、独特の陰影を持つキャラクターたちがサイコサスペンスの不気味な雰囲気を引き立てています。ビジュアルメモリの容量を4ブロック使用した大ボリュームのシナリオとなっており、読み応えのある作品です。
1999年
名作が続々登場し、ドリームキャストにおける表現の幅が大きく広がった年です。
ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド 2
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年3月25日 | ガンシューティング |
ゲームセンターの興奮が家庭で味わえると、当時多くのプレイヤーを歓喜させたガンシューティングの金字塔です。プレイヤーはエージェントとして、迫り来るおぞましいゾンビの群れに立ち向かいます。
本作の魅力は、その圧倒的なテンポの良さと爽快感にあります。ゾンビの腕や頭を撃ち抜いて攻撃力を削ぐという部位破壊の要素があり、ただ撃つだけでなく戦略的に戦う楽しさが詰まっています。さらに、射撃のタイミングや視点の移動によってルートが細かく分岐するため、1回プレイしただけでは遊び尽くせないボリュームを持っています。
家庭用ならではのオリジナルモードでは、アイテムを装備して有利に攻略を進めることもできるので、アクションが苦手な方でもじっくりやり込める工夫が施されています。滑らかな60フレームの美麗なグラフィックも、当時としては非常に完成度の高いものでした。
ブルースティンガー (BLUE STINGER)
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年3月25日 | アクションアドベンチャー |
次世代機の性能を活かした、フル3Dの箱庭アクションアドベンチャーです。舞台は、隕石落下によって特殊な環境に生まれ変わったダイナソア島です。謎のドームで隔離されてしまった島内で、主人公エリオットと相棒ドッグスが不気味なクリーチャーたちと死闘を繰り広げます。
本作のユニークな特徴は、敵を倒してお金を稼ぎ、自販機やショップで弾薬や回復アイテム、新しい武器を購入できるシステムにあります。サバイバルホラーといえば弾の節約がセオリーですが、本作は積極的に戦って稼ぐという能動的なプレイスタイルが推奨されている点が新鮮です。
映画のようにシームレスに展開されるフルボイスのカットシーンや、人類の存亡を賭けたスケールの大きなSFストーリーも魅力です。圧倒的なビジュアルでドリームキャストの実力を示した野心作と言えます。
WEB MYSTERY ~予知夢ヲ見ル猫~
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年4月22日 | アドベンチャー / ミステリー |
インターネット黎明期の空気感を反映した、実験的なミステリーアドベンチャーです。連続通り魔事件に巻き込まれた主人公が、ネットハッカーたちと協力して真相を追うストーリーとなっています。
本作のシステムは独特で、カフェのパソコンから仮想のインターネット空間にアクセスし、150以上も用意された架空のウェブサイトを閲覧しながら推理を進めていきます。本編とは関係のないページまで細かく作り込まれており、当時のネットサーフィン特有の雑多な雰囲気が表現されています。
韓国や香港での実写ロケを敢行し、実写の俳優を起用するなど、映像へのこだわりが見られるのも特徴です。急なストーリー展開や、縦読みでやや読みづらいテキストなど粗削りな部分もありますが、推理映画を楽しむようなカルト的な魅力を持った珍作として知られています。
グラウエンの鳥籠
| 配信期間 | ジャンル |
| 1999年10月1日 – 2000年9月30日 | アドベンチャー/サスペンス |
ブロードバンドがまだ一般的ではなかった時代に、1日1分の実写映像が毎日ネット配信されるという、時代を先取りしたネットワーク配信型アドベンチャーです。現代の動画配信サービスや連続ドラマの先駆けとも言える、非常に野心的なシステムが話題を呼びました。
物語は全365話という壮大なスケールで構成されており、プレイヤーは毎日少しずつ明かされていく謎をリアルタイムで追いかけていきます。閉鎖空間に閉じ込められた登場人物たちの心理的な葛藤や異常事態への恐怖が、俳優たちの演技によって緊張感たっぷりに描かれます。
ゲームとしての操作要素は少なく、映像を観て推理するという受け身の楽しみ方が中心となりますが、毎日の配信を待つ楽しみを提供してくれました。新しいストーリーテリングの形を模索した実験作として評価されています。
ゾンビリベンジ
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年11月25日 | アクション |
アーケードで人気を博した、多彩なアクションを駆使して戦う3Dベルトスクロールアクションです。世界観は『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』の派生作品に近い位置づけですが、本作は自らの肉体と武器を使ってゾンビの群れに立ち向かう肉弾戦がメインとなっています。
難易度はアーケード譲りで非常に高く設定されていますが、エリア内に強力な攻撃ができるアイテムが配置されており、システマチックな攻略法を見つける楽しさがあります。家庭用への移植にあたって、アイテム合成や細かいキャラクターメイキング機能が追加されたのも魅力の一つです。
また、育てたキャラクターを使って最大4人で通信対戦を行うことも可能です。登場人物たちの難解な会話や、激しい敵の猛攻など、個性的な要素が詰まった作品ですが、複数人で遊ぶゲームとしても優れた面白さを持っています。
デスクリムゾン2 -メラニートの祭壇-
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年11月25日 | ガンシューティング / アクション |
セガサターンで独特の魅力を放ち話題となったガンシューティングゲームの正統続編です。前作の主人公「コンバット越前」こと越前康介が再び立ち上がり、謎の古代遺跡で異形の怪物たちと対峙します。
本作の特徴は、ガンシューティングにとどまらず、キャラクターを自由に操作して3D空間を歩き回るアドベンチャーモードを追加した点です。謎解きをして敵に遭遇するとガンシューティングに切り替わるという、意欲的なジャンル融合に挑戦しています。
前作で話題になった当たり判定やロード時間はハードウェアの性能向上によって解消され、アクションゲームとして遊びやすく進化を遂げています。もちろん、ファンが期待している前作特有のシュールな台詞回しや独自の世界観はしっかりと引き継がれています。
魔剣X(マケンX)
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年11月26日 | 3Dアクション |
アトラスが開発を手がけた、一人称視点の3D剣戟アクションという珍しいスタイルの名作です。プレイヤーは人間ではなく、自我を持った人工生命体の剣「魔剣」となり、さまざまな人間の精神に介入して肉体を乗っ取る(ブレインジャックする)というダークで斬新な設定を持っています。
敵を倒して肉体を乗っ取ると、使える武器や攻撃のモーション、移動速度やジャンプ力といったステータスが大きく変化します。状況に合わせて最適な身体に乗り換えながら進んでいく、パズルとアクションが融合したような戦略性が楽しめます。
金子一馬氏が手がけたキャラクターデザインも秀逸で、サイバーパンクとアジアの土着的な宗教観が混ざり合った、ディープでスタイリッシュな世界観を堪能できる作品です。
ベルセルク 千年帝国の鷹篇 喪失花の章
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年12月16日 | アクション |
世界的な人気ダークファンタジー漫画『ベルセルク』を原作にした、3Dアクションゲームです。単なる原作のなぞりではなく、原作者の三浦建太郎氏がストーリーやキャラクターデザインを完全監修したオリジナルストーリーが楽しめる点がファンの支持を集めています。
ゲームの醍醐味は、主人公ガッツの巨大な剣「ドラゴン殺し」を振り回す圧倒的な爽快感にあります。群がる敵をまとめて両断する重厚感は、コントローラーを通してプレイヤーにしっかりと伝わります。義手に仕込まれた大砲や連射ボウガンを組み合わせたコンボ攻撃も可能で、原作さながらの荒々しい戦闘を体験できます。
ハードの性能を活かしたグロテスクな使徒の造形や激しい表現など、ベルセルク特有のダークで哲学的なテーマが画面いっぱいに広がるアクション作品です。
Dの食卓2 (D2)
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年12月23日 | アドベンチャー |
クリエイターの飯野賢治氏が率いる「WARP」が手がけた、雪山を舞台にした壮大なアドベンチャーゲームです。前作『Dの食卓』からは主人公「ローラ」のビジュアルを引き継いでいるのみで、ストーリーの直接的な繋がりはありません。
物語は、カナダの雪山に旅客機が墜落するという衝撃的なオープニングからスタートし、謎の寄生生物との絶望的なサバイバルが展開されます。広大な雪山をスノーモービルで移動し、野生動物をライフルで狩猟して食料を調達するという、当時としては珍しいサバイバル要素が取り入れられています。
戦闘はランダムエンカウント方式のガンシューティングとなっており、独特の緊張感があります。グロテスクな表現や難解なテーマが含まれているためプレイヤーを選ぶ作品ですが、雪山の美しくも恐ろしい空気感や映像美は、今でも色褪せない強烈な魅力を持っています
バイオハザード2 バリュープラス
| 発売日 | ジャンル |
| 1999年12月23日 | サバイバルホラー |
他機種で大ヒットを記録したサバイバルホラーの金字塔に、追加要素をプラスした移植版です。新人警官のレオンと女子大生のクレアという2人の視点から、ゾンビパニックに陥ったラクーンシティからの決死の脱出劇が描かれます。
ドリームキャスト版の魅力は、グラフィックの大幅な向上です。高解像度になったことで、クリーチャーの不気味な質感がさらに生々しく描写され、恐怖感も増しています。
また、ドリームキャスト独自のビジュアルメモリを活用したシステムが導入されています。手元の液晶画面にキャラクターの体力状態がリアルタイムで表示されるため、メニュー画面を開いて確認する手間が省けます。画面から目を離さずにプレイに集中できるため、途切れることのない緊張感を味わうことができます。
2000年
名作ソフトが次々と登場し、ドリームキャストのラインナップが多様性に満ちていた時期にあたる年です。
七つの秘館 戦慄の微笑
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年1月20日 | ホラーアドベンチャー |
セガサターンで人気を博した『七つの秘館』の系譜を継ぐ、本格派のホラーアドベンチャーです。絶海の孤島に建つ不気味な館を舞台に、仕掛けられた無数の罠や徘徊するクリーチャーから逃げ延びるという、王道のクローズド・サークル系ホラーが楽しめます。
本作の大きな特徴は、男女2人の主人公を2人のプレイヤーで分担して同時プレイできるペアコンシステムを搭載していることです。複数人で一緒に恐怖を分かち合いながら遊べる画期的な仕組みでした。
ハードが移行したことで館の内部やキャラクターがフルポリゴン化され、揺らめく蝋燭の光や忍び寄る影の演出など、視覚的な恐怖が大きく向上しています。アクション要素よりも、じっくりアイテムを集めて謎を解くクラシックなアドベンチャーの楽しさが詰まっており、トラップの数々に緊張感が高まる秀作ホラーです。
バイオハザード CODE:Veronica
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年2月3日 | サバイバルホラー |
サバイバルホラーの代名詞「バイオハザード」シリーズにおいて、ナンバリングタイトルに匹敵する規模で制作された完全新作です。ラクーンシティの惨劇を生き延びたクレアが、アンブレラ社の施設がある絶海の孤島「ロックフォート島」からの脱出に挑みます。
本作の最大の進化は、背景グラフィックが一枚絵から完全なフルポリゴンになったことです。キャラクターの動きに合わせてカメラがダイナミックに追従するようになり、映画の中に飛び込んだかのような没入感と臨場感を味わえるようになりました。
また、クレアと行動を共にする少年スティーブとのドラマチックな逃避行も物語を盛り上げます。シリーズファンからも高く評価されている、ドリームキャストを代表する名作の一つです。
バイオハザード CODE:Veronica 完全版
| 発売日 | ジャンル |
| 2001年3月22日 | サバイバルホラー |
前年に発売された『CODE:Veronica』に、ファンの要望に応えて多数のカットシーンや演出を追加した決定版です。最大の追加要素は、シリーズの宿敵である「アルバート・ウェスカー」の活躍シーンが大幅に増えたことです。
超人的な力を手に入れたウェスカーとクリスとの因縁の対決が迫力のムービーで描かれ、バイオハザードという壮大なサーガのピースがさらにはまりました。さらにビジュアル面での細かな修正も行われており、一部で話題になってしまったスティーブの髪型が、よりシャープな現代風のデザインに変更されています。
これによりシリアスなドラマへの没入感も高まり、ドリームキャストにおけるサバイバルホラーの最高峰を妥協なく完成させた一本と言えます。
キャリアー (CARRIER)
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年2月24日 | サバイバルホラー |
外界から完全に隔離された海上の巨大航空母艦という、逃げ場のないシチュエーションを描いたサバイバルホラーです。通信が途絶えた空母に潜入した特殊部隊の主人公が、未知の植物系ウイルスに感染して変異した乗組員たちと死闘を繰り広げます。
本作の面白さは、装備している「スコープ」を使った独自の索敵システムにあります。ウイルス感染者は初期段階だと普通の人間と見分けがつきませんが、スコープを通すことで体内の熱源を透視し、感染しているかどうかを見破ることができます。生存者が実は化け物かもしれないという疑心暗鬼が、プレイヤーの心理的な恐怖を煽ります。
敵の弱点をピンポイントで狙撃したり、爆発物を撃って周囲を巻き込んだりと、戦略的なガンアクションも楽しめる良作です。
リング (RING)
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年2月24日 | サバイバルホラー |
本作は、大ヒットホラー小説『リング』を原作としながらも、舞台を米国のCDC(疾病対策センター)に移した超異色のサバイバルホラーです。本作では、あの「呪いのビデオ」が「RING」というコンピュータウイルスとして登場します。
戦闘は感染し変異したクリーチャーたちと銃火器で戦うという、バイオハザードライクなSFアクションが展開されます。原作の「貞子」のようなジメッとした和製ホラーを期待すると完全に面食らいますが、その斜め上を行くB級SF映画的なぶっ飛んだ独自解釈こそが最大の魅力。ツッコミどころ満載なストーリー展開から、一部のレトロゲームファンからは「愛すべきカルト作品」として今も熱く語り継がれる一本です。
ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年3月30日 | タイピングアクション |
遊びながらタイピングスキルを学べる、エデュテイメント(教育と娯楽の融合)の傑作として知られる作品です。大ヒットガンシューティング『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド 2』のゾンビたちを、キーボードのタイピングで撃退するという斬新な発想の転換が行われています。
主人公たちが背中にドリームキャスト本体を背負い、お腹にキーボードを抱えて惨劇の洋館を走り回る姿は、非常にシュールでユーモアがあります。一方でゲームの作り込みは本格的であり、タイピングの正確性やスピードを緻密に判定するシステムが秀逸です。次々と出題される単語や長文を必死に入力するうちに、自然とブラインドタッチの技術が身につくよう設計されています。
ゾンビを言葉で撃退する爽快感とタイピング練習が見事に融合した、完成度の高い名作です。
久遠の絆 再臨詔
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年5月18日 | 和風伝奇アドベンチャー |
千年にわたる壮大な輪廻転生を描き、ファンから高い評価を得た和風伝奇アドベンチャーの移植版です。現代の高校生である主人公を中心に、平安時代、幕末、さらには神代まで遡り、時代を超えて同じ魂を持つヒロインたちとの運命が描かれます。
ドリームキャスト版への移植にあたって新規シナリオが追加されたほか、グラフィックや操作性も向上し、さらに深く物語に没入できるようになりました。本作の大きな魅力は、日本の神話や陰陽道に対する緻密な歴史考証にあります。単なる恋愛ゲームの枠を超え、本格的な伝奇小説を読んでいるかのような重厚なテキストが楽しめます。
過去の時代での選択が現代の運命を変えていくというドラマチックな展開があり、感動的なストーリーがプレイヤーを待ち受けています。
スポーン イン ザ デーモンズ ハンド
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年8月10日 | 対戦アクション |
アメコミの人気ダークヒーロー『スポーン』を原作にした、3D対戦アクションゲームです。アーケード版からの移植であり、ドリームキャストのコントローラーポートを4つフル活用した最大4人での画面分割対戦が非常に盛り上がります。
原作でおなじみの個性豊かな悪魔や天使たちから好きなキャラクターを選び、広大なアリーナステージで重火器や魔法を駆使して戦う派手なシステムが特徴です。アメコミ特有のダイナミックで過激なアクションが、極上の爽快感を生み出しています。
キャラクターのモデリングも原作のアートスタイルを忠実に再現しており、クオリティの高い仕上がりとなっています。多人数で遊べる対戦ツールとしても、ドリームキャストユーザーに愛された一本です。
ヴァンパイア クロニクル for Matching Service
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年8月10日 | 2D格闘 |
2D対戦格闘ゲーム「ヴァンパイア」シリーズの魅力を1本に凝縮した、集大成とも言えるタイトルです。初代『ヴァンパイア』から『ハンター』『セイヴァー』までの歴代3作品のゲームシステムを、キャラクター選択時に自由に選んで対戦できるという、格闘ゲームファンにとって嬉しいクロスオーバー仕様になっています。
さらに本作の特徴として、当時のアナログ回線を使ったオンライン通信対戦に対応していたことが挙げられます。入力遅延に厳しい格闘ゲームでありながら、全国のプレイヤーと自宅にいながら対戦できるという画期的な体験を提供しました。
膨大なアニメーションパターンもアーケード版からカットされることなく完全移植されており、極限まで滑らかで美しい2Dグラフィックを堪能できる名作です。
ディノクライシス
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年9月6日 | サバイバルホラー |
サバイバルホラーのノウハウを活かし、ゾンビではなく「恐竜」という新たな恐怖を描いたパニックアクションゲームです。他機種版からの移植ですが、ドリームキャストならではの高解像度グラフィックによって、恐竜たちの皮膚の質感や生々しさがさらに向上しています。
本作の敵であるヴェロキラプトルやティラノサウルスは、動物的な知性と圧倒的な身体能力を持って執拗にプレイヤーを追いかけてきます。ドアを開けて別の部屋まで追いかけてくるため、部屋を移動すれば安全という従来のセオリーが全く通用しないのが恐ろしい点です。
背景もフルポリゴン化されているため、カメラの死角から突然恐竜が飛び出してくるダイナミックな映画的演出も満載です。常に追い詰められる極限のパニック状態を味わいたい方に適した作品です。
デスピリア (deSPIRIA)
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年9月21日 | RPG / アドベンチャー |
アトラスが開発した、退廃的でダークな世界観を持つ異色のマインドRPGです。舞台は世界大戦後の荒廃した近未来で、暗殺組織に所属する女性エージェントのアルーアが、対象の精神(マインド)にダイブできる特殊能力を駆使して陰謀と狂気が渦巻く世界の真実へと迫っていきます。
本作の醍醐味は、人々の隠された本音や、物に宿る残留思念までも読み取れる「マインドリード」システムにあります。情報を集めるだけでなく、戦闘でも敵の精神を説得したり洗脳したりして戦うという、サイコパス的で独特なアプローチが楽しめます。登場するクリーチャーの造形もグロテスクで印象的です。
狂気に満ちたディストピアの世界観や、ブラックユーモアの効いたテキストなど、同社のシリーズの雰囲気が好きな方にはたまらない隠れた名作です。
バイオハザード3 LAST ESCAPE
| 発売日 | ジャンル |
| 2000年11月16日 | サバイバルホラー |
ラクーンシティからの最後の脱出劇を描く、サバイバルホラー第3弾のドリームキャスト移植版です。前作『2』と同じ街を舞台にしながら、ゾンビに完全制圧されて核ミサイルで消滅するまでの数日間を、主人公ジル・バレンタインの視点で駆け抜けます。
本作を語る上で欠かせないのが、恐怖の象徴「追跡者(ネメシス)」の存在です。知性を持ち、武器を使い、ドアを開けてどこまでも執拗に追いかけてくるネメシスのプレッシャーは、プレイヤーに強い緊張感を与えます。
その猛威に対抗するため、本作から敵の攻撃をかわす「緊急回避アクション」や、弾薬を自作できる「弾薬調合システム」が新登場しました。リソースを管理しながらアクションテクニックを駆使して強敵を退ける、よりアグレッシブでやりごたえのあるホラーアクションへと進化を遂げた傑作です。
2001年
ハードウェアの成熟期を迎え、クリエイターの情熱やアイデアが限界まで引き出された名作が揃った年です。
EVE ZERO
| 発売日 | ジャンル |
| 2001年3月22日 | アドベンチャー |
名作テキストアドベンチャー『EVE burst error』の前日譚(エピソード・ゼロ)を描いたタイトルです。私立探偵の天城小次郎と、エージェントの北条まりなという2人の主人公がそれぞれ別の事件を追いかけていたはずが、次第にひとつの巨大な陰謀へと結びついていくというスリリングな物語が展開されます。
シリーズおなじみの「マルチサイトシステム」は本作でも健在で、プレイヤーは任意のタイミングで2人の視点をザッピングすることが可能です。一方の主人公が行き詰まったとき、もう一方の行動が事件を動かすカギになっているという緻密なシナリオ構成は、何度プレイしても関心させられます。
ドリームキャスト版ならではの高解像度グラフィックやフルボイス化で、若き日の小次郎とまりなのドラマチックな過去をたっぷりと堪能できる、極上のミステリーアドベンチャーです。
イルブリード (ILLBLEED)
| 発売日 | ジャンル |
| 2001年3月29日 | サバイバルホラー/バーチャルホラーランド |
B級ホラーをテーマにしたサバイバルアクションゲームです。賞金1億円につられて本物の化け物がうろつくホラーテーマパークに挑むことになった女子高生・エリコのサバイバルが描かれます。
本作の特徴は、「プレイヤーを驚かせる」のではなく、「いかにトラップ(驚き)を事前に回避するか」という真逆のアプローチを採用している点です。視覚や聴覚、第六感などを頼りに即死級の罠を見破り、解除マーカーを設置してやり過ごすという個性的なシステムが採用されています。
もし罠にかかると、キャラクターは大量の血を吹き出し、心拍数が跳ね上がってショック死してしまいます。ハリウッドのB級スプラッター映画をパロディ化した悪趣味でクレイジーな世界観は、一度ハマると抜け出せない強烈な魅力を持っています。
es(エス)
| 発売日 | ジャンル |
| 2001年4月5日 | サイコホラーアドベンチャー |
実写映像(フルモーションビデオ)と3D空間のゲームシステムが見事に融合した、サイコホラーアドベンチャーです。本作の目玉は、その豪華すぎるキャスティングにあります。三上博史さん、釈由美子さん、細川茂樹さんといった俳優陣に加え、さまぁ〜ずの三村マサカズさんまで登場し、本格的な演技で物語を引っ張ってくれます。
プレイヤーはサイコメトリー能力を持つ捜査官となり、実写のムービーシーンとフルポリゴンの捜査パートを行き来しながら連続猟奇殺人事件の謎を追います。
心理学の「エス(無意識)」をテーマにしたダークで謎めいたシナリオは、プロの役者さんたちの熱演も相まって引き込まれること必至です。実写映画とゲームの境界線を壊そうとした、当時のメーカーの凄まじい熱量と野心を感じられるマルチメディア大作です。
デスクリムゾンOX
| 発売日 | ジャンル |
| 2001年5月10日 | ガンシューティング |
カルト的人気を誇るガンシューティング『デスクリムゾン』シリーズの第3弾にして、アーケードからの逆移植作です。前作にあったアクション要素を切り捨て、純粋で爽快なアーケードスタイルのガンシューティングへと見事な原点回帰を果たしました。
今作ではペダル(ボタン)を踏んで敵の攻撃を回避したり隠れたりするという近代的なシステムが導入されており、初代の理不尽すぎる難易度や操作性の悪さは完全に払拭されています。純粋に撃って避けるアクションゲームとしての完成度が非常に高くなっています。
それでいながら、独特のシュールな世界観や、なぜか滲み出てしまう狂気的なテイスト、思わずツッコミたくなるようなセリフ回しなど、ファンが求める「デスクリムゾンらしさ」は健在です。遊びやすさと狂気が奇跡のバランスで融合した良作です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。1998年から2001年という短い期間でありながら、ドリームキャストには今のゲームにも通じる革新的なシステムや、記憶に残る個性的な名作たちが数多く生み出されました。3Dグラフィックの進化や、ネット通信を活かした画期的な遊びなど、当時のクリエイターたちの「新しい体験を作ろう」という熱意には驚かされます。
もしご自宅にドリームキャストが眠っているという方は、この機会にぜひ引っ張り出して、当時の興奮をもう一度味わってみてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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